◆収益性
売上高を伸ばしているのはソフトバンクです。他社は近年回復しつつありますが、マイナス。ソフトバンクに客足を奪われていると言うことでしょうか。
売上高利益率、営業利益率ともにドコモは高く、増加傾向にあります。
KDDIは横ばいで苦戦中。ソフトバンクは急成長です。
◆効率性
KDDIの総資本回転率はいいですが、低下基調です。
ソフトバンクは全般的に高めです。売上原価率は低下基調です。
KDDIは販売費一般管理費比率は低いものの、売上原価率は高いです。
売掛債権回収期間はソフトバンクがここ2年ほど低下している一方で、他社は増加基調です。
ソフトバンクの棚卸資産回収期間が圧倒的に短いのが分かります。売上の伸びに対して、少々、追いついていないのかもしれません。
◆安全性
各社とも100%を超えています。ソフトバンクはやや余裕がないですが、安定的に推移しています。
KDDIの長期適合率が非常に高いです。
ソフトバンクは自己資本比率が非常に低いですが、徐々に上昇しています。
◆まとめ
ここまでをやや直感的にまとめると以下の表のようになります。
収益性 | 効率性 | 安全性 | 備考 | |
ドコモ | △ | △ | ○ | ・棚卸資産回収期間が上昇している。 |
KDDI | × | △ | × | ・総資本回転率は高いが低下している。 |
ソフトバンク | ○ | × | △ | ・販売費および一般管理費が高い。 ・自己資本比率が圧倒的に低い。 |
今後の課題はこんな感じでしょうか。
ドコモ | 効率性がそれなりによく、売上の減少をカバーしているため、 利益は少しずつ上昇している。安全性はピカイチで、手堅く成長 している。販売費及び一般管理費を抑えると共に、需要予測の 精度を上げ在庫を抱えないようにしたい。 |
|||
KDDI | 伸びやなんでいる。かといってドコモより効率的と言うわけでもないように みえる。売上原価率を抑えたい。長期の財務の安全性が不安。 |
|||
ソフトバンク | 収益性がバツグン。販売費及び一般管理費を抑えて磨きをかけたい。 在庫が少なく、売上の増加に追い付いていけていないのだろうか? |